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ティナステリン


Even small things make me happy!
by tinasterin
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悲しいような嬉しいような。。。

1週間前に約10ヶ月間、一緒の敷地内に住み、家の掃除と洗濯のお世話をしてくれていた15歳のお手伝いさんが去った。前から、ちらちらと「仕事はいいか?」「あなたはいつまでいるのか?」と聞いてきたり、私はこの家を去って違う家に行くかもしれないといったニュアンスの話を少しはしていたので、とうとうお別れの日が来てしまったか・・・という状況だった。

 最初、彼女からそんなニュアンスのある話を聞いたときは、「私がエチオピアに滞在しているあと1年はいて欲しい」と私は彼女にずっと言っていた。とてもよい子で彼女のことが好きだったから。
けど、結局私は15歳の彼女を学校にも行かせてあげることも出来なかった(大家と話はしたが無理だと断念)し、私が自分の気持ちのみで彼女をここに引き止めるのは良くないな~と毎日の彼女の様子を見ていて、少しずつ自分の気持ちにも変化があった。

それにはこんな理由が背景にあった。  
・ここの大家は彼女を使いすぎているということ。
・彼女にはほとんど自由な時間というものがないということ
・彼女には休みがなく、徒歩圏内の買い物以外は敷地外に出れない
・両親や兄弟に会いたい・・・とよく言っていたこと。
・ここで働いている限りは、学校にも行けないということ。

最近は、どこのお手伝いさんも仕事がきついと続かなく、突然去ってしまうケースがエチオピアでも多いらしい。彼女は若く、世間の状況も何も知らないまま、1年間、ここで働いている。彼女を見ていると、「私も頑張ろう!」とよく思い、励まされた。
一度、彼女はお姉さんの家に大家から休暇をもらって行かせてもらったことがあった。、その時に色々な情報を得てきたようで、その時ぐらいから色々と考え出した様子だった。
彼女の発言に少し変化をその後ぐらいから確実に感じたのを覚えている。

この家を去ろうとしていた当日、私が朝職場に行く前に、彼女が私を呼んだ。「今日、何時に帰ってくる?」「晩になる」と返事をすると、「私は今日、自分の国に帰る」と言う。
私の理解が正しければ、確かにそう言っているので、「お昼に帰ってくるからその時に話をきかせて」と伝え、私はお昼に帰宅した。

 結局、「今日、この家を出るんだ」と興奮しながら話す彼女と少しお茶をしながら、話をした。その晩、彼女は家を去れなかったようで、まだいる。大家の奥さんに伝え、ダメだと言われたらしく、「どうしよう・・・」と泣いていた。
私は彼女に、「言わないで、こっそり出て行かないと、出て行けないよ。この家の人はあなたが必要なのだから」と伝えた。そんな私の発言に対して、「言わないで出て行くのはとても悪いこと。それは、出来ない」と彼女は言っていた。
まさに、彼女が言っている事の方が正しい。でも、少ない給料でこんなよく働くお手伝いさんはなかなかいないという現実を知っている大家さんは、彼女を国に帰らすことをするのだろうか・・・。
 仕事があるのはいいことだ。でも彼女にとってどれが一番いい事なのかは、私には分からない。
 次の日の晩の帰宅時、彼女は敷地内のどこにもいなく、彼女の家族の意向もあり、大家さんと話をし、出て行くことが出来たようだ。

 彼女のことを思うと、良かったのだろう。本当にいなくなってしまった彼女の事を想い、私自身、フ~~ッっとため息が出る変な気持ちだった。明日からは、自分のことは自分でしよう。。。自分自身もこれが普通のことであったはずなのだが、彼女にすっかり甘えていたんだな~ってここ数日間の生活の中よく思う。
彼女は1ヶ月で帰ってくるかも・・・と言っていたが、おそらく帰ってこないだろう。

今頃、家族と再会し、楽しい時をすごしているのかな?? 
by tinasterin | 2007-07-01 21:39 | Daily
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